講社(こうしゃ)
同一の信仰を持つ人たちが集団で御参りする団体。講社の長である講元(こうもと)を中心にまとまっている。成田山の講社がいつからあったのかは定かではないが、江戸時代の記録が残っているらしい。
【余談ですが】
成田山を信仰する講社は、現在1500ほどと聞いていますが最盛期には2500を超える講社があったそうです。
では消えた1000近くの講社は何処に行ったのでしょう?実は成田山講社の最盛期は戦前(第二次のほうね)にあります。
各講社は関東一円に広く存在していましたが、戦禍が関東に迫るにつれ、お参りする講社も減って行ったのです。多くの講社は活動を休止。講員たちも親戚筋や知人を頼り、次々と地方へ疎開して行きました。咎めることなど誰にもできません。それでも、自分の生まれた土地を離れずお詣りを欠かさなかった人たちも居ました。
そして終戦。
自分の土地を離れずにお詣りを続けた人、疎開から戻ってきた人、戦時中にお不動さまの御利益を頂戴して信仰を深めた人。事情は様々ですが、残った1000近くの講社が再結成し活動を始めたのです。
間もなく戦後70年になろうかという今日。近年に作られた新講社も多くあります。しかし、戦争という苦しい時代を乗り切って信仰を続けてきた講社は…強いです。毎年初詣の数ばかり注目されがちですが、宗教団体としての成田山の根底を支えているのは講社の皆さんに他ならない、と勝手に思っています。信仰ってすごいっすね。